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【開催報告】産婦人科医が語る、今知っておきたい女性の健康と政策・経営課題 〜自治体・企業・社会で取り組むヘルスケア支援〜

2026年7月29日、TXP Medical株式会社は、秋田大学の岩澤卓也先生と、山梨大学の中込彰子先生をお招きし、第2回目となる女性の健康をテーマにしたウェビナー「産婦人科医が語る 今知っておきたい女性の健康と政策・経営課題 ~自治体・企業・社会で取り組むヘルスケア支援~」を開催いたしました。
当日は、自治体、教育関係者や企業など多様な参加者の皆様に向け、月経異常が及ぼす社会的影響や、「プレコンセプションケア」を通じた地域・組織での具体的なヘルスケア支援のあり方について深い議論が行われました。

■ 講演ハイライト

1. 月経異常と社会的損失・医療連携(秋田大学 産婦人科 岩澤 卓也 先生)

岩澤先生からは、下記のようなご講演をいただきました。

  • 月経にともなう社会・経済的損失: 月経にともなう症状による欠勤やパフォーマンス低下(プレゼンティーズム)により、年間で巨額の社会経済的損失が生じている。さらに不妊症による離職なども含め、個人の問題にとどまらず社会全体で取り組むべき課題である。

  • 月経異常と「第3の痛み」のリスク: 月経困難症や子宮内膜症を放置することは不妊リスクに繋がるだけでなく、脳が痛みを記憶してしまう「第3の痛み(痛みを強く感じやすくなる状態)」を引き起こすリスクがある。痛みが慢性化・重症化する前に、早めに介入・治療することが重要である。

  • 「困ったら相談する」環境づくり: 月経痛や異常は若い頃から当たり前になってしまい我慢しがちである。本人が困っているならば我慢せず、周囲や指導者・教育者が気づき、適切に産婦人科へと繋げられる環境を地域や社会で作っていく必要がある。

2. 「自分を大切にする」から始まる“プレコンセプションケア”と地域での取り組み(山梨大学 産婦人科 中込 彰子 先生)

中込先生からは、下記のようなご講演をいただきました。

  • 自分を大切にする教育=性教育: 性教育=包括的セクシュアリティ教育の本質は、生命の仕組みだけでなく、自分を大切にすることを基本として、人間関係やジェンダーの理解などを学ぶ人権教育であり、この教育が行われ身についていることが、プレコンセプションケアが根付く前提となっている。

  • プレコンセプションケアの重要性と次世代への影響: プレコンセプションケアは、元々「将来の妊娠・出産を見据えた今からの健康管理」であるが、現在はすべての世代・性別に関わるヘルスケアと捉えられている。若い女性の「痩せ」や栄養不足は、低出生体重児の増加や将来の子供の生活習慣病リスク(DOHaD説)にも繋がると言われ、プレコンセプションケアの欠如が様々な社会問題と関連していることがわかってきている。予防医療の一つとして、女性やパートナーだけでなく、家族や同僚、地域の方々皆がプレコンセプションケアの内容を意識することで、今現在の自身の健康について考え取り組むきっかけとなることが期待されている。

  • 届かない層へ届けるアウトリーチ活動: 関心がない層にも届けるため、商業施設でのイベント開催やメディア(TV CM・ラジオ等)との連携、行政・地方議員との連携など、医療の枠を超えて地域全体を巻き込んだアプローチを推進している。

3. パネルディスカッション

後半のディスカッションでは、弊社産婦人科医の佐藤も交え、教育現場や組織での具体的なアクションについて議論しました。

  • 教育・部活動現場での課題と対応: アスリートや部活動に励む若年層において、過度な練習や体重制限による「無月経」を放置することは骨量の低下や将来の健康リスクに直結する。指導者や周囲が正しい知識を持ち、無月経を放置させない指導体制が求められる。

  • 言葉のハードルを超える工夫: 「性教育」や「プレコンセプションケア」という言葉自体に抵抗感を持たれる現場もあるため、相手や組織が直面している具体的な課題(労働損失や健康増進など)に寄り添った文脈から広げていくことが有効である。

  • 連携と共有の輪を広げる: 医療機関だけでなく、企業・教育現場・行政がそれぞれの得意分野(発信力や場づくりなど)を生かして連携し、社会全体で正しい知識と相談しやすい環境を広げていくことが重要である。

最後に、講演とディスカッションとは独立した内容として、TXP Medicalの取り組みをご紹介しました。TXP Medicalでは患者支援アプリ「ありがとうサポート」を提供しており、「月経に関するセルフ記録機能」を搭載しています。月経にともなう症状や痛みを記録・可視化することで、自身の体調変化の気づきや受診時のスムーズな情報共有を支援し、個人の健康増進、企業や自治体における健康経営・ヘルスケア支援をサポートしています。

【参考】

「ありがとうサポート」に『月経に関するセルフ記録機能』を新搭載 〜約900万人が抱える月経困難症のQOL改善に向けて〜
service.arigatou-support.jp/news/posts/s8SM6rYP

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