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【TXP Medical】集中治療室向けソリューション『ICU Bridge』がインドネシア公立大学病院にて正式導入 〜 実証実験段階でバイタルサイン記録作業の約55%を短縮し、医療スタッフの業務効率を大幅改善 〜

TXP Medical株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:園生智弘、以下TXP Medical)は、当社が開発・提供する集中治療室(ICU)向けソリューション『ICU Bridge』が、インドネシア公立大学病院であるRumah Sakit Universitas Indonesia (RSUI)での実証実験を経て、正式導入となったことをお知らせいたします。

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<『ICU Bridge』のAI-OCRを活用し、人工呼吸器モニターのデータを取り込む様子>

◾️導入の背景
近年、インドネシアでは私立病院を中心に病院情報システムの導入が順次進み、従来の紙書類などでのオペレーションが減少傾向にあります。しかし、多くの公立病院や、集中治療室および救急外来といったオペレーション上の特異性が高い部門においては、病院情報システムの導入がほとんど進んでいないのが現状です。

なかでも高次医療機関のICUでは、バイタルサインモニターや人工呼吸器をはじめとした多種多様な医療機器を取り扱っており、これらの機器と電子カルテやICU向け病院情報システム『Critical Care Information System(CCIS)』(電子カルテの重症患者管理機能を含む)とのデータ連携も必要となります。日本のICUにおいてはCCISがすでに広く導入されていますが、インドネシアのICUでは、そのデータ連携に伴うコストが病院情報システムの価格に転嫁されることを背景に、CCISの導入が見送られる傾向にあります。

◾️集中治療室向けソリューション『ICU Bridge』について
『ICU Bridge』は、ICU患者の情報を一元管理することで、医療スタッフが迅速かつ正確に患者の状態を把握することが可能となり、迅速な情報共有と高精度でのスムーズな引き継ぎを実現するシステムです。特長は、スマートフォン上のAI光学文字認識(AI-OCR)技術を活用したアプリケーション上で、バイタルサインモニター、医療機器設定画面、臨床検査結果などを撮影するだけで、『ICU Bridge』上にデータが自動的に反映される点です。各種医療機器モニターに対する精度検証では、95%以上の精度を達成していることが明らかとなっており、ICU患者の治療に必要な情報を一元化し、適切な患者管理をサポートします。また、各種医療機器等とのデータ連携に伴うコストがほとんど発生しないことから、あらゆる地域のICUにおいて導入することができます。

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◾️実証実験の結果
RSUIではICU病床数の計画的な拡大を図る一方で、医療スタッフによる「ICUチャート」などへの手書き記録作業が依然としてその業務負担の大部分を占めてきたことから、ICUにおけるオペレーションおよび経営効率の改善において課題を抱えていました。こうした状況を解決するため、『ICU Bridge』導入による有用性を検証するべく、2024年10月より、RSUIとTXP Medicalの共同での実証実験を開始し、この度本格導入する運びとなりました。

バイタルサインの記録における実証実験では、紙チャートへの記入に代わり『ICU Bridge』のAI-OCRで情報を登録することで、作業時間の約55%を短縮することに成功し、医師・看護師の業務負荷の軽減につながる結果となりました。TXP Medicalでは、今後も『ICU Bridge』の提供を通して、RSUIにおける医療スタッフの業務効率の改善に寄与するとともに、持続可能なICU拡張に向けた医療体制のさらなる強化に向けて、引き続きシステム面でのサポートに取り組んでまいります。

【導入医院コメント】
・Dr. Rakhmad Hidayat 氏(Rumah Sakit Universitas Indonesia 院長)


「新規性のある機能と、インドネシアの病院における適切な価格設定を併せ持つ『ICU Bridge』の導入により、医療スタッフの業務負荷が軽減されることが期待されています。ひいては重症患者の生存率につながると私たちは信じています。」

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<患者情報をICU Bridgeで確認する様子>

◾️今後について
今後は、遠隔ICU支援ソリューションとして遠隔集中治療支援機能を拡充するべく、2026年までをめどに、『ICU Bridge』導入中の医療機関同士でリアルタイムで相互閲覧が可能となる予定です。

引き続きTXP Medicalでは、ASEAN諸国を含むグローバルでの急性期医療において、そのDX推進に積極的に取り組むことにより、医療オペレーションの業務負荷を減らし、患者アウトカムの改善に寄与することを目指してまいります。

【Rumah Sakit Universitas Indonesiaについて】
Rumah Sakit Universitas Indonesia(RSUI)は、神経内科・循環器内科・泌尿器科・歯科を中心に、専門的な医療サービスを提供する、インドネシア初の国立大学附属教育病院です。環境に配慮した「グリーンホスピタルコンセプト」のもと、患者の安全を最優先に考えた医療施設として、設計・運営されています。総敷地面積106,100平方メートルのうち、建物面積82,074平方メートルを占め、インドネシア大学デポックキャンパス内の健康科学クラスター(RIK)複合施設に位置し、スカイブリッジを備えています。約300床を有し、患者の安全を最優先に、すべての来院者に快適な環境を提供することを重視。開院からわずか4年目で、Brand Financeによる「2023年 世界トップ・アカデミックメディカルセンター(AMC)」ランキングにおいて、上位250院に選出されるなど、高い評価を受けています。

https://rs.ui.ac.id/umum/


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