2025.06.05
プレスリリース製薬企業と共同で、TXP Medicalの「NEXT Stage ER」による遺伝性希少疾患の早期検出・適正な診断を促進する仕組みが始動

TXP Medical株式会社(代表取締役CEO:園生 智弘 以下、TXP Medical)は、TXP Medicalが開発した救急外来システム「NEXT Stage ER」を活用し、製薬企業と共同で遺伝性の希少な代謝性疾患(以下、当該疾患)の早期検出を行い、適正診断を促進するための仕組み(以下、本仕組み)を2025年3月より稼働開始いたしました。
「NEXT Stage ER」は、全国約80病院へ提供している救急外来システムであり、大学病院・救命救急センターの救急外来の約5割に導入されています。
本仕組みでは、患者の年齢、主訴、臨床検査値など、対象となる疾患の診断に関わる条件をあらかじめ「NEXT Stage ER」に登録し、これらの条件に該当する患者が受診した際、医師に対して当該疾患の可能性を注意喚起する機能を実装しています。救急外来においては、希少疾患に関する知識が十分に共有されていないことも少なくないため、本仕組みによって、医師が当該疾患の可能性に早期に気づき、適切な診断と治療へとつなげる一助となることを目指しています。
当該疾患は多様で非特異的な症状を呈するため、他の疾患と区別することが難しく、診断の遅れが課題とされています。結果として、患者が適切な治療を受ける機会を逸し、QOL(生活の質)が損なわれるケースも少なくありません。
この仕組みは、当該疾患における早期診断と適切な治療機会の提供を促進し、患者さんの長期的な健康に寄与します。また、医師にとっても、早期診断に有効な情報が提供されることで、救急外来診療の精度が向上することが期待されます。なお、本取り組みは、そうした課題を踏まえ、医師の診療の参考となる情報を提供するものであり、治療選択や処方を誘導するものではありません。
【TXP MedicalのNEXT Stage シリーズについて】
TXP Medicalの急性期医療向け部門システムであるNEXT Stage シリーズを介して急性期医療データを自動構造化して蓄積しています。さらに、電子カルテ内の900項目を超える検査値、バイタルサイン、DPCデータ等を全病院共通規格で蓄積したデータウェアハウス(DWH)を用いることで、真の疾患実態をReal World Dataに基づいて定量的に明らかにすることができます。
NEXT Stageシリーズの現場タッチポイントを用いた疾患啓発や、医療従事者や救急隊向けのアンケートサービス、医療現場の見学により疾患理解を深めるサービス等を提供しています。また、豊富な臨床経験もしくは研究経験を有した医師チームによる、データ解析支援、論文化サポートも提供しています。