2023.10.02
プレスリリース10月1日より藤沢市で神奈川県内初の「NSER mobile」有償利用開始。 過去最多の救急搬送件数による救急隊負担を医療DXで支援。
全国的に救急出動件数は急激に増加していますが、藤沢市でも令和4年中の救急出動件数は26,499件(前年より4,429件増加)となっており、令和3年度より20パーセント以上増加、過去最多の件数を記録しました。令和5年度はさらに出動件数が増加しており、救急隊の業務は大変逼迫しています。
2022年12月1日より藤沢市ではTXP Medicalの救急搬送支援システムである「NSER mobile」を利用し、「救命効果を向上させるためのシステム構築」をテーマとした「傷病者情報管理システム」の実証実験を藤沢市消防局と実証研究参加医療機関(藤沢市民病院、藤沢湘南台病院、湘南藤沢徳洲会病院、湘南鎌倉総合病院)にて実施していました。10か月の実証の結果、救急搬送支援業務において効果と実績が認められ、藤沢市全域でのNSER mobile本格導入が2023年10月1日より決定しました。藤沢市では病歴やバイタルサインの情報や静止画などの救急医療におけるデータプラットフォームにおける必須情報に加えて動画情報の共有も可能です。この機能は他地域ではない、藤沢市独自の機能です。
「NSER mobile」を利用した救急搬送支援の特徴
「NSER mobile」は救急現場と救急搬送主要医療機関とのコミュケーションの円滑化を目的としています。救急車にタブレットを配備し、救急現場にて救急隊員が素早く収集した患者情報を搬送先の病院に送信します。従来は救急現場と医療機関のコミュニケーションは電話と紙の帳票で行われており、デジタル化による改善が望まれていました。デジタル化により、患者搬送先の病院の受入準備業務、患者情報のカルテ記載業務、搬送後の救急隊員のレポーティング業務が効率化されます。また、医療者間の情報共有や記録業務の効率化のみならず、患者の救急搬送発生時から到着した病院での治療や検査・転院等までの一連業務を医療データプラットフォームで行うことにより、それぞれの患者に最適な医療機関で、最適な医療を提供することが可能となります。