京都第一赤十字病院 様

研修医の教育や多施設共同研究も「NEXT Stage ER」が徹底サポート

京都市東山区、東福寺の近くに位置する京都第一赤十字病院は、京都府指定三次救急医療機関として、「院内に空床のある限り、救急を断らない」という方針のもと、救急車を年間6,000件以上も受け入れ、地域の救急医療を支えています。

時代の変化に合わせながら一歩前へと歩み続ける中で、ER部門のさらなる充実・強化を目指し、2020年より「NEXT Stage ER」を導入、活用されています。

導入前の課題

・電子カルテを用いたデータ管理や研究業務が非効率
・研修医の教育システムに課題感

選んだ理由

・既存の電子カルテシステムと親和性が高い
・治験対象症例の自動抽出が可能になるなど研究を効率的に実施可能
・最適化されたフォーマットが研修医の教育に効果的

導入後の効果

・カルテ記載内容が構造化されたことで、台帳業務負担が大幅に軽減
・治験にかかる手間や時間が大幅に削減
・研修医の教育システムが以前よりも効果的に
・トリアージ算定の件数アップ

今回は、実際に「NEXT Stage ER」を日常の業務の中でご活用いただいている、救命救急センター副センター長、救急科救急ER部長の安炳文先生、医師診療支援室 佐々木様にお話しを伺いました。

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「NEXT Stage ER」の活用シーン

当院では「NEXT Stage ER」を電子カルテと連携して患者さんの情報を管理しています。ウォークインの患者さんの場合は、看護師がトリアージの段階でシステムに入力をし、医師がその情報を元に診察を行います。救急車の患者さんの場合は、救急隊から伝達されるバイタルサインなどの情報を事務が入力し、そこに到着後に処置を担当した看護師や医師が情報を追加して使用しています。

その他にも、「NEXT Stage ER」のフォーマットや構造化されたデータを、研修医の教育や多施設共同研究にも活用しており、導入後はさまざまな業務の効率化に成功しました。

導入メリット1:院内のコミュニケーションが円滑に

医師、看護師、事務など院内のスタッフ間の情報共有がスムーズに行えるようになったと実感しています。患者さんが到着して診察をする前に、事務や看護師など他の職種のスタッフが事前に得られた情報を「NEXT Stage ER」のシステムに入力できるため、診察の際に医師が追加の情報を入力する手間が削減されました。特に患者さんが立て込んだタイミングで活躍しており、医師や看護師の手が足りない際には事務の方でデータを入力することができるようになったため、効率的に診療が行えるようになりました。

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導入メリット2:構造化データで多施設共同研究を効率的に実施

今回、初めての試みとして多施設共同研究である頭部外傷研究(Helmet Study)に参加しています。研究に参加している5病院は全て「NEXT Stage ER」を導入しており、決められたフォーマットに患者さんの情報を入力すれば、システムを介して電子カルテ(ファイルメーカー)からデータを自動的に抽出できるのでとても助かっています。これまでは、参加条件に該当する患者さんを抽出するために1つ1つ電子カルテを開いて確認をしていましたが、システムの導入により手間や時間が大きく削減されました。また、全ての参加施設で同じフォーマットにデータを入力しているため、欠損データが少なく効率的にデータ収集が行えるのもメリットの1つだと感じています。「NEXT Stage ER」は、多施設共同研究に大変向いているシステムと言えるでしょう。

また、当院のER部門では元々ファイルメーカーで診療に必要なデータと研究に使用するデータを入力する「救急データベース」を作っていましたが、そちらも「NEXT Stage ER」に置き換えをしはじめています。この変更によりデータ抽出作業が効率化され、さらに事務の方にもデータを追加してもらうことができるようになりますので、今後院内の研究においても活用していきたいと考えています。

導入メリット3:診察に最適化されたフォーマットが研修医の教育に効果的

当院では、研修医の教育にも力を入れています。これまでは研修医が各々にフォーマットを作成して診療をしていましたが、特定のフォーマットがあった方が教育に効果的ではないかと考えていました。「NEXT Stage ER」には、各身体初見を項目別に確認できるフォーマットがあり、経験が浅い研修医でもフォーマットに沿って診察を行うことで漏れなく確認ができ、適切な診療手順を定着させることに役立っています。

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導入までの経緯と、今に至るまでの道のりは?

「NEXT Stage ER」を知ったきっかけは、2018年の救急医学会のランチョンセミナーでした。データの構造化や抽出が自動ででき、それを研究に活用できることや、研修医の教育にも活用できる点を魅力的に感じ、導入を検討しはじめました。他の類似システムについても学会などで話を聞きましたが、院内で使用している電子カルテがファイルメーカーをベースとしているため「NEXT Stage ER」が最も親和性が高いと感じました。検討しはじめてから約1年後に導入が実現し、ある程度システムの利用が院内で定着するまでは1年3か月ほどかかりました。しかし、実際のところはまだ十分だとは言えない状況があり、従来のシステムに慣れているスタッフがまだ移行しきれていない部分も残っている点は現状の課題と言えます。「NEXT Stage ER」は使えば使うほど利便性を実感できるため、移行できていないスタッフに使用するきっかけを作り、使用率が高まれば、完全移行できるはずだと考えています。元々、完全に定着するまでは3年ほどかかることを見据えていたため、これからさらに活用の幅を広げていきたいです。

今後の展望: スタッフ連携を強化し、さらなる業務スピードアップを実現するために

今後は、医師や看護師、事務だけでなく他の職種のスタッフにも「NEXT Stage ER」を活用してもらうことで、チーム全体の業務スピードを上げ、さらなる効率化を実現していきたいと考えています。最近、新たにER部門に専属の薬剤師が配置されることになり、一緒にシステムを活用しはじめました。薬剤情報はその場で入手するのが難しく、後から確認をして入力することがほとんどでしたが、薬剤師も一緒に「NEXT Stage ER」を活用することによってリアルタイムで入力をすることができるようになったことは診療のスピードと質を高めることに対して大きなメリットになるのではないかと感じています。今後も患者さんによりよい医療を提供するために、更なる活用をしていきたいと考えています。

病院概要

・病院名   :京都第一赤十字病院
        Japanese Red Cross Society Kyoto Daiichi Hospital
・住所    :〒605-0981 京都市東山区本町15-749
・創設    :昭和9年
・病床数   :607床 (一般:603床、結核:4床)
・救急車搬入件数:6,464件(令和3年)
・URL    : http://www.kyoto1-jrc.org/

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