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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)と共同で厚生労働省「AI創薬指向型・患者還元型・リアルタイム情報プラットフォーム事業」を推進 2024年大阪国際がんセンター患者データで検証開始。

NIBIOHN

TXP Medical株式会社(代表取締役CEO:園生 智弘、以下 TXP Medical)は、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 NIBIOHN(理事長:中村 祐輔、以下 NIBIOHN)のプロジェクトとして、医療データの構造化、クラウドへの転送、災害時バックアップ、2次利活用のためのプロトタイプ開発・検証に関する事業を実施します。本事業には日鉄ソリューションズ株式会社(以下 NSSOL)も参画します。事業実施フィールドとしては、大阪国際がんセンター(総長:松浦 成昭)を予定しています。

本事業は患者還元型・臨床指向型AI創薬研究に資するプラットフォームの構築を医療機関と連携して実施し、医学研究・創薬の活性化と医師・研究者(特にAI・情報系研究者)の育成を図る厚生労働省のプロジェクト「AI創薬指向型・患者還元型・リアルタイム情報プラットフォーム事業」の一環です。現在それぞれの医療機関の閉じた環境内に存在する電子カルテデータをクラウド上で多施設統合、構造化し、一つの統合データベースにまとめます。医療機関にとっては災害対策としての強力なバックアップデータとなると同時に、将来的にはリアルタイムの医療ビッグデータとなり、インフォームドコンセントによる患者の同意を頂いた上で、アカデミア等による二次利活用を通じて、医学の発展に寄与します。

本研究の全体コンセプト
・厳格な個人情報管理による電子カルテデータの安全なバックアップ:災害時やサイバー攻撃に耐える医療データ基盤の確立、そしてリアルタイムバックアップによる臨床医療の持続性の向上。
・構築した構造化医療ビッグデータを活用し、医学研究を促進:将来的には、このようなスキームを拡張し、リアルタイムで情報にアクセスし、画期的な新薬・検査法の開発を実現します。

研究課題
2024年3月までの研究目標としては下記の通りです。
経時的な大阪国際がんセンターの臨床検査データ、バイタルサインデータ、電子カルテテキストデータや退院サマリーや検査レポート等の文書データ、画像データ等をリアルタイムで収集し、汎用性の高い医療規格に構造化した上でデータベースに格納する段階までを実現します。
2024年4月以降は3月までの検証を踏まえて、大阪国際がんセンターの全患者のデータのリアルタイムのクラウド転送を実現可能な環境構築と、実際のデータ転送を実施します。

TXP Medicalの役割
①病院サーバーの各種医療情報の規格確認、ベンダーとの調整、データの構造化の実施。
②患者情報の仮名加工およびFHIR等の標準規格への変換を実施。

TXP Medicalはこのプロジェクトの成功に向けて、救急医療領域で蓄積してきた医療データの構造化・標準化の実績に基づいてさまざまなノウハウ提供を進めてまいります。

NIBIOHN


NIBIOHN中村 祐輔先生コメント
12年前の東日本大震災では、地震と津波によって診療情報が失われ、医療は大混乱しました。また、最近では、ランサムウエア問題で診療の継続ができなくなる例も発生しています。このような問題に対応するため、リアルタイムで診療情報のバックアップを取っておくことが重要です。また、ゲノム情報をはじめ、多くの情報を活用することによって、目の前の患者さんに最適の治療を提供することも可能となってきています。この研究グループは、リアルワールドのデータをリアルタイムで活用できるシステムの構築を目指しています。将来的には、患者さんの同意を得たうえで、新規の診断法・治療法の開発にもつなげたいと考えております。

TXP Medical園生 智弘コメント
クラウド上への医療情報の配置や多施設間統合に関しては、これまでも試みられていますが、技術面、法令面、データ容量の観点など、ハードルが多く存在します。本プロジェクトでは、急性期領域で蓄積したナレッジをベースに、このようなハードルをより明確にしていきます。がん医療に関わる、当社にとってはchallengingなプロジェクトでありますが、日本の医療情報領域の進展に向けて尽力させていただきます。





【参考 TXP Medical参画プロジェクト】
日本医療研究開発機構(AMED)のPHRデータ流通基盤に関する研究開発にTXP Medicalがパートナーとして参画 ~京都大学 医学研究科 石見教授が率いる研究グループの救急医療領域の実証パートナー企業として~

スーパーシティ型国家戦略特区における「先端的サービスの開発・構築や先端的サービス実装のためのデータ連携等に関する調査事業」に採択

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