2024.03.26
プレスリリースTXP Medical、急性期下り転院搬送の支援ツールをリリース~診療報酬改定における「救急患者連携搬送料」新設に先立って~
TXP Medical株式会社(代表取締役CEO:園生 智弘、以下TXP Medical)は、急性期患者搬送支援システムのラインナップの一つとして、急性期の転院調整システム「NEXT Stage CONNECT」を開発、リリースしました。
2024年6月の診療報酬改定において、高次医療施設からの3日以内の救急患者の下り転院搬送に診療報酬加算(「救急患者連携搬送料」)が付くことが決定しました。高次医療機関は初期診療後、安定した患者を地域の医療機関へ下り転院搬送することで、満床時の患者受け入れをはじめとして、より多くの救急搬送患者の新規受入れが可能となります。一方で現行の転院調整業務に伴って、多くの医療従事者のリソースが割かれることも予測されます。
現行の転院調整方法では、一件一件医療機関に電話をかけ患者の基本情報・臨床経過・画像所見などをすべて口頭で説明し転院の打診を行います。転院先の選定に難渋する場合には、同内容を複数回にわたり説明する必要があり、時間も労力もかかります。また、転院先の検討中、決定後に診療情報提供書(いわゆる紹介状)を作成し、事前にFAX送信も行う等の業務も発生しています。
【NEXT Stage CONNECTとは】
本システムは、転院搬送する患者の情報共有・転院調整を行うことができる急性期転院搬送支援ツールです。患者情報の入力には、OCR(Optical Character Reader、光学的文字認識)機能を用いており、カルテのテキスト記載・身分証明書・お薬手帳を撮影しテキスト化することで、迅速な入力を実現します。CT画像などの重要な臨床画像も添付でき、より精度の高い情報を簡便に伝えることができます。また、当社NEXT Stage ER※の導入病院では、NEXT Stage ERからの情報をQRコードにて転記し、そのまま転院搬送先候補病院に送信することが可能です。※txpmedical.jp/service/next-stage-er
また、入力したデータを用いて速やかに診療情報提供書を作成・印刷することができます。今後はLLM(Large Language Model, 大規模言語モデル)を用いた診療情報提供書の自動作成機能も追加予定です。
また、本システムで入力された情報は診療情報提供書の紙媒体として印刷可能ですが、QRコードを用いて転院搬送先の電子カルテにワンタッチで転記することができます。
システム上では、転院候補患者個別の情報共有や転院打診が行えるだけでなく、医療機関同士での空床情報の登録機能や、転院調整中患者をリスト表示機能もあります。
【導入事例】
10以上の後方支援病院への下り転院搬送転送の調整システムとして、大学病院での運用開始が決定しています。(2024年4月より)
新型コロナ流行以降、満床に伴う重症患者の搬送先選定困難事例が多くの地域で見られています。Next Stage CONNECTの導入により、急性期の下り転院搬送の調整が圧倒的に効率化することで、より適正な救急搬送、急性期医療リソースの適正配置を実現することを目指して参ります。
TXP Medical株式会社
TXP Medicalは「医療データで命を救う。」をミッションに、現役の救急医・集中治療専門医が立ち上げた次世代の医療インフラを牽引するスタートアップ企業です。
代表取締役:園生智弘(救急科専門医・集中治療専門医)設立: 2017年8月28日
HP:txpmedical.jp
・医療データシステム (NEXT Stage ERシリーズ)の開発と提供
・医療AI技術の開発と提供
・医療データプラットフォームの構築、リアルワールドデータの解析
・臨床研究支援事業・医療機関に対する経営支援及びコンサルティング事業