2025.10.14
学会第11回日本救急救命学会学術集会 ランチョンセミナー
2025年10月12日(日)、国士舘大学世田谷キャンパスにて開催された「第11回日本救急救命学会学術集会」において、ランチョンセミナー『地域の救急医療DX ~市民サービスの向上と救急隊の業務効率化~』が開催されました。
当日は全国の救急救命士・消防関係者が多数参加し、各地で進む救急DXの実践事例を共有する場となりました。
座長は、大会長の喜熨斗智也先生が務められました。
■ 各地で進む「救急DX」の最前線
最初の登壇は、山形市消防本部 救急救命課 尾形一氏による
『救急DXで市民の命を救う ~救急医療情報共有システム事業~』。
山形市では、日本DX大賞地域DX部門大賞受賞の「救急DX山形モデル」を、詳細なデータとともにDXによる具体的な成果、導入の経緯や、中核都市としての広域導入のポイントを発表しました。
続いて、那覇市消防局 救急課 救急係 金城琢也氏による『DXを活用した救急活動の進化』。
全国で2番目に1隊当たりの救急搬送数が多い那覇市消防局では、救急DXで市民サービスの向上とともに救急業務の効率化として特に、現場活動データを消防OAへ連携、報告書作成事務の短縮。限られたリソースで市民サービスを維持・向上させるための取り組みが紹介され、参加者の関心を集めました。
■ パネルディスカッション:現場とデータがつながる未来へ
講演後のパネルディスカッションでは、尾形様・金城様に加え、
TXP Medical株式会社 医療DX事業部 部長 大西裕が登壇。
全国の消防本部や医療機関で進む救急情報プラットフォーム「NSER mobile」を通じた連携の現状や、地域ごとに異なる課題を乗り越えるための仕組みづくりについて議論が交わされました。
現場で働く救急隊員の声を出発点にしたDX推進の重要性が強調され、「データがつながることで、命を救う現場の判断が変わる」という言葉が印象的に語られました。
■ 救急現場から生まれる変革を、これからも
本セミナーを通じて、地域の規模や体制を超えた救急DXの共通課題と、その先にある可能性が浮き彫りになりました。
今後もTXP Medicalは、現場の声に寄り添いながら、データ活用による救急医療の高度化と、持続可能な地域医療体制の構築に取り組んでまいります。
開催概要
・日時:2025年10月12日(日)12:30~13:20
・会場:国士舘大学 世田谷キャンパス メイプルセンチュリーホール(東京都世田谷区)
・座長:喜熨斗 智也 先生(国士舘大学体育学部スポーツ医科学科 大学院救急システム研究科 准教授)
・演者:
・尾形 一 様(山形市消防本部 救急救命課)
・金城 琢也 様(那覇市消防局 救急課 救急係)
・大西 裕(TXP Medical株式会社 医療DX事業部 部長)



