Global Health Exhibition 2025にてTXP Medical代表医師・園生智弘と海外事業責任者・中尾ティモが登壇 〜世界の医療デジタルトランスフォーメーションとヘルスエクイティの未来を議論〜

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サウジアラビア保健省およびInforma Marketsの共催により開催された中東最大級の国際医療展示会「Global Health Exhibition 2025」が、2025年10月27日から30日にかけてサウジアラビア リヤドで開催されました。
世界70カ国以上から医療関係者、政策担当者、医療機器メーカー、デジタルヘルス企業が参加し、次世代の医療イノベーションと持続可能な医療システムの構築について議論が行われました。

このイベントでTXP Medical株式会社(代表取締役:園生智弘)は、国際的な医療デジタル化とヘルスエクイティ(医療の公平性)をテーマにした複数のセッションに登壇しました。

■ Opening Panel “Global Digital Transformation: Building Sustainable and Efficient Healthcare Systems for Growing Populations”

10月27日(月)に実施された本パネルでは、TXP Medical海外事業責任者の中尾ティモがモデレーターを務めました。
同パネルでは、アメリカ・ミズーリ州保健データコンソーシアムの Dr. Joshua Wymer、サウジアラビア SEHA Virtual Hospitalの Dr. Abdulaziz Alhomod、King Faisal Specialist Hospital and Research Centreの Dr. Ahmad Abusalahらが登壇し、以下4つのテーマを中心に、各国における最新の取り組みや課題、そして将来の方向性について議論が行われました。

・Expanding Access through Telehealth & Hybrid Models
 遠隔医療やハイブリッドモデルを通じた医療アクセスの拡大
・Managing Chronic Conditions Remotely
 ウェアラブルデバイスやAIツールを活用した慢性疾患のリモート管理
・Bridging Health Inequities and the Digital Divide
 地域格差・経済格差を超えた公平な医療アクセスの実現
・Global Standards in Digital Tools
 ICDやICHIといった国際標準に基づく信頼性の高い医療データ活用

ティモは冒頭で、「デジタルトランスフォーメーションが単なる技術革新に留まらず、“持続可能性(Sustainability)”を伴うことこそが真の変革である」と述べ、議論の方向性を提示しました。
登壇者からは、遠隔医療を持続的に展開するための政策的枠組み、慢性疾患管理におけるAI活用の可能性、デジタル格差是正に向けた地域連携の成功事例、さらには国際標準化に基づく医療データの相互運用性確保など、多角的な観点から活発な意見交換が行われました。
ティモは、TXP Medicalが日本国内で培ってきた救急医療DXの知見を踏まえ、「公平で持続可能な医療アクセスの実現は、国や地域を超えて共通する課題である」と強調。

■ 開催概要

セッション名: Global Digital Transformation – Building Sustainable and Efficient Healthcare Systems for Growing Populations
日時: 2025年10月27日(月)12:30–13:00(アラビア標準時/UTC+3)
会場: Digital Health Forum (CME)

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■ Session “The Future of Health Equity: Delivering Value in Health for All”

10月30日(木)に実施された本セッションでは、TXP Medical代表取締役社長・医師の園生智弘が登壇しました。
本セッションは「Future Health Systems & Patient Experience」をテーマに、ジャーナリストの Lucy Hedges 氏をモデレーターとして、世界各国の医療・行政・産業界から専門家が参加し、医療の公平性(Health Equity)と価値提供の未来について議論が行われました。

登壇者には、Prof. Filipe Costa(CEO & Founder, Vision for Value, Lda)、Dr. Sara Al Munif(Director of Value Measurement, The Center for Value in Health)、Mrs. Reem Bubshait(Strategy and Business Excellence Executive Director, Council of Health Insurance)、Dr. Nawaf Albali(Executive Director of Beneficiaries & Employers, Council of Health Insurance)らが名を連ね、各国の立場から多角的な視点で意見交換が行われました。

日本の医療制度がもつ公平性の特徴として、国民皆保険制度、救急車の無料利用、標準化された急性期ケア体制があげられました。その後、モデレータより他国が学ぶべきポイントについての質問に対して園生は、「勤勉性や相互扶助を重視する教育と文化の成果が大きい。一方で、超高齢化社会と、医療費高騰の課題に悩む日本の医療界は、持続可能な医療提供モデルを世界に対して示していく必要がある。」と述べました。

続いて、医療の公平性を推進するためには、各種のAI技術がキーポイントとなることにも議論が及びました。その中で、モデレータより医療者が真にこのようなAI技術を使いこなす、信頼するためには何が必要か?という質問に対して園生は「AIの強みに対して、人間側が能力を最適化して行く必要がある。例えば、AIツールは画像やカルテ記載の中の情報を極めて正確に抽出することができたり、カルテ記載を短時間で実行できるかもしれない。しかしながら、患者の納得感・満足感は”人間の”医師が説明することによって得られるため、AIの出力した結果を解釈し、患者に適切に説明できる能力はAI時代も引き続き極めて重要である。」という見解を述べました。

議論の終盤では、向こう10年の公平な医療システム構築のために必要な要素について各登壇者の意見交換が行われました。その中で園生は、「向こう10年では、急性期医療における地理的格差に伴う不公平が解消されることが期待される。そのためには社会政策と医学研究の相互フィードバックループを構築することが肝要である。」と締めくくりました。

■ 開催概要

セッション名: The Future of Health Equity: Delivering Value in Health for All
テーマ: Future Health Systems & Patient Experience
日時: 2025年10月30日(木)12:50-13:25(アラビア標準時/UTC+3)
会場: Digital Health Forum (CME)

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本登壇を通じ、TXP Medicalは「医療データで命を救う」というミッションのもと、現場から社会を変革する医療DXの可能性を、世界に対して改めて発信しました。
医療の本質的な価値を患者へ還元する仕組みを世界に広げ、誰一人取り残さない医療データ基盤の実現に向けて、今後も国内外のパートナーとともに歩みを進めてまいります。

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