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【セミナー開催報告】第19回DIA日本年会2022

2022年10月9日〜10月11日の3日間、「第19回DIA日本年会2022」にブース出展いたしました。また、DIA年会ランチョンセミナーでは弊社代表の園生が登壇いたしました。ランチョンセミナーの概要をご紹介いたします。



■セミナータイトル

治験DXとRWDによってトラディショナルな臨床開発はどう変わるのか
~急性期治験・DCTの事例と伊藤忠グループのソリューション~

■主なトピックス

  1. 急性期治験におけるDX
    ・急性期治験における症例登録の実態
    ・救急外来の時系列と治験実施の現状について
    ・NEXT Stage ERを活用した治験DX導入のPoint

  2. リアルワールドデータ活用
    ・TXP Medicalがアプローチ可能な医療データの特徴について
    ・急性期の複雑な病態解析のデータ活用例について

■登壇者

第一部:急性期治験のDX 及び リアルワールドデータ活用
TXP Medical株式会社
代表取締役/医師 園生 智弘

第二部:伊藤忠グループが考える臨床開発におけるDX戦略
エイツーヘルスケア株式会社
ビジネス・ディベロップメント本部  本部長 林 行和


救急外来における治験スクリーニングの実態


脳梗塞、急性心不全、心筋梗塞、脊髄損傷、感染症など、急性期疾患の治験は症例エントリーに苦労する傾向にあります。急性期治験を担当する診療科は様々ですが、基準内のエントリー時間(例:発症から12時間以内)に間に合わせるためには、救急外来で候補患者のスクリーニングをすることが必要になります。しかしながら、救急外来において漏れなく治験の候補患者を拾い上げることは容易ではありません。その理由は以下のとおりです。

  • CRCによるカルテスクリーニングが機能しない

通常の治験ではCRCによるカルテスクリーニングを行うことで、候補患者をピックアップし、患者の次回来院時に同意取得やエントリー基準の適格性を確認していることがよく行われています。しかし、急性期治験では、突然救急車で患者が運ばれてきますので、このようなカルテスクリーニングが機能しません。

  • 救急対応に奔走

初療対応する医療スタッフは、救急外来に運ばれた患者への処置や検査に集中しており、なかなか治験のことが頭に浮かびません。

  • 24時間365日稼働し続ける現場

休日や、真夜中であっても患者は搬送されてきますが、当然その時間はCRCが不在であるため、治験エントリー時にCRCのサポートを受けられません。1週間(168時間)のうち、平日のデイタイムはおよそ45時間(9時間×5日)であるため、全体の4分の3の時間はCRC不在となります。

  • 初療を治験実施診療科が担当しない

患者が救急外来に運ばれて、最初に診療にあたる医師は、救急医や初期研修医であることが一般的です。例えば急性心不全で搬送されて来た場合でも、循環器の医師が初療にあたることは多くありません。初療にあたった医師が、他の診療科が実施している治験まで把握していることは、ほぼありません。

  • 同意取得のタイミングが限定的

初療が落ち着いてから、治験の候補患者と気付くことはよくあります。しかし、そのタイミングでは既に患者は入院ベッドで眠っており、家族は帰宅されています。このような状況で患者や家族に治験の説明をして、同意を得ることは困難です。急性期において同意取得が可能なタイミングは限定的です。


TXP Medicalのソリューション

上記のように救急外来において治験の候補患者を漏れなく拾い上げることは困難です。そこで当社は、NEXT Stage ERに治験の候補患者を通知する、自動スクリーニング機能を実装するサービスを提供しています。人の手を介さず、システムによるスクリーニングを行うことで、24時間無理なく候補患者を拾い上げることができます。

NEXT Stage ERは、当社が提供する救急外来における記録・情報共有を行う部門システムで、日常診療で使われているシステムです。治験DXの際、治験のためだけにシステム導入するのはハードルが高く、かえって医療現場の負担を増やしてしまうことになります。当社サービスのポイントは、日常診療で既に使われているシステムに、治験用の機能をアドオンする点にあります。これにより医療現場に負担を増やすことなく利便性を上げることができます。


TXP Medicalの医療データサービス

NEXT Stage ERの導入病院において、病院内医療データを統合したデータウェアハウス(DWH)を構築しており、このデータを活用した医学系研究での活用や、製薬企業向けのサービス展開をしています。

データの特徴

ご活用いただけるデータの特徴は下記の通りとなります。

  • 救急搬送データ
    当社のNSER mobile(救急隊アプリ)を提供している地域における、救急搬送のデータを収集することが可能です。このデータは地域ごとに取得するため、搬送先によらずその地域で発生した救急搬送すべてのデータを活用できます。

  • 救急外来データ
    当社のNEXT Stage ERに記録される各種データを収集することが可能です。NEXT Stage ERには、フリーテキストを構造化する機能を実装しており、現病歴等におけるテキスト記載から病名や内服薬情報を構造化してデータ蓄積されています。また、医師の診断名が活用できることは、レセプトやDPCによる医療データとの差別化されるポイントです。

  • DPC、検査値データ
    DPCのデータ、および血液検査、血液ガス検査、尿検査、細菌検査、脳脊髄液検査、バイタル等を収集することが可能です。当社の顧客病院は、救命救急センターや、救急車搬送数の多い病院が中心ですが、これらの病院は同時に地域の中核を担う病院となります。そのため、重症疾患、希少疾病・難病、がんの患者データが多いことが特徴です。


このようなデータは、RWD提供をしている既存の会社とは異なる、独自性のあるものになっています。これまでにないデータを活用し、当社のリサーチチームからは多くの論文を出しています。今後は、製薬企業向けにデータ活用のサービスを展開していきます。

展示ブース

本イベントでは、伊藤忠グループの臨床開発支援を行うCRO であるエイツーヘルスケア株式会社、全国にコールセンターを構えCRM ソリューション事業を軸に治験・医薬マーケティングの支援を行う株式会社ベルシステム24と共同で出展いたしました。

当日は非常に多くの方に立ち寄っていただき、当社からのサービス紹介のうえ個別相談を受けさせていただきました。本イベントに向けて作成したパンフレットも好評でした。



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